【妻の浮気で原因で離婚?】後悔しないために夫が今すぐやるべきこと

浮気

妻の浮気を知ったとき、多くの男性は頭に血がのぼり、「離婚」の二文字がよぎります。

しかし、一時的な感情だけで、夫が離婚を決めると不利益なことが多いです。

妻の浮気で夫が注意すべきことは、以下のとおりです。

■感情的に行動すると自分が不利益になる
■妻や浮気相手への暴力は離婚に不利なため厳禁
■浮気の証拠を集めることが大切
■子どもへの影響を考える

この記事では、妻の浮気でショックを受ける夫が、離婚で後悔しないために考えるべきことをまとめています。

この記事はこんな方に向けて書いています

  • 妻の浮気は離婚しかないの?
  • 浮気妻や浮気相手に慰謝料請求できるの?
  • 離婚の養育費はいくらなの?

まずは、裁判所のデーターから、浮気が原因の離婚についてみてみましょう。

浮気妻が原因の離婚は浮気夫が原因の離婚の「3分の1」

あるサイトで、20〜40代の既婚女性を対象に、不倫のアンケートを行いました。

その結果、不倫の経験がある(不倫をしそうになった)と答えたのが14%、ないと答えたのが86%でした。

下のグラフは「令和2年の離婚調停の申立て理由」を表したものです。

調停申し立て理由グラフ

上位5位までは、以下の理由であることがわかります。

  • 1位 性格の不一致
  • 2位 精神的に虐待する
  • 3位 生活費を渡さない
  • 4位 暴力を振るう
  • 5位 異性関係

令和2年は男女含めて約9千人弱が、「異性関係」で調停を申し立てました。

その内訳は、夫の申立てが2,132人、妻の申立てが6,505人で、以下の円グラフのような割合になります。

圧倒的に妻からの申立てが多いですが、その3分の1は夫からの妻の異性関係の申立てだとわかります。

申立て理由が「相手の異性関係」の内訳

夫の心理的ダメージはまわりのサポートが大切!

あなたは一人じゃない妻の浮気は、夫へ怒りや悲しみなどの感情を与えます。

浮気を知った瞬間、夫は冷静でいられるはずがありません。

頭に血が昇ってしまい、妻や浮気相手と話し合う気にもならないでしょう。

特に心配されるのが、夫の精神面のダメージです。

心理的サポートやポジティブな変化を楽しむ

Do It For Your Futur浮気妻が原因の離婚で、夫に生じる心理的な負担を軽減するためには、心理的なサポートを受けることが大切です。

家族や友人の心理的サポートを受けて、心の健康を保ちましょう。

別居や離婚のあとは、特に孤独感や疎外感を抱えながらの生活になるかもしれません。

趣味を楽しむ、友人と会うなど少しでも孤独感が和ぐ方法を見つけてください。

そして、自分の将来の目標を再設定し、新たな人間関係を作るなどポジティブな変化を楽しむことが重要です。

プロのカウンセリングを受けたり診療内科で治療する

精神的なダメージを受けた夫には、客観的な立場から物事を見て意見をしてくれる人が必要かもしれません。

例えば、夫婦問題に詳しいカウンセラーなどは、いろいろな夫婦を見ているため的確なアドバイスがもらえます。

また、体調がすぐれない場合は、心療内科やメンタルクリニックで診察を受けましょう。

妻の浮気を知ったら今すぐ証拠集めと事実確認をしよう!

妻の浮気を知ったらすぐにやるべきこと

妻の浮気の原因は何なのか?浮気の兆候はあったのか?

妻の浮気を知ったら、夫はいますぐ事実確認と証拠を集めることが大切です。

妻の浮気の原因を知る

浮気の原因は人それぞれですが、一番多いのがコミュニケーション不足からくるすれ違いが感がられます。

夜の生活も次第に少なくなり「夫が自分を女として見てくれない」と感じ始めた妻は、「夫の言動が嫌!」と不満を爆発させるのかもしれません。

日常生活のコミュニケーション不足が浮気の原因であれば、夫婦で話し合い努力することで関係を修復できる可能性があります。

しかし、代わり映えのない夫婦生活のなかで、ただ浮気の刺激やスリルを求める女性もいます。

そのような場合は、離婚のことまで考えて不倫をしているとは思えません。

また、妻が仕事をしている場合は、職場の上司や同僚などと不倫に走る傾向が高いです。

妻の浮気の兆候や行動の変化はなかったか

浮気をしているときの妻には、次のような兆候が見られます。

  • スマホを肌身離さない
  • 以前よりヘアメイクを気にする
  • 休日の外出が増えて帰宅時間が遅くなった
  • 連絡がとりづらくなった
  • 夫の予定をやたら気にする
  • 夜の生活を拒否する
  • 夫への態度が変わった

このように、浮気をする人には必ず兆候が見られます。

また、最近は仕事と家庭の両立に悩む妻たちが増えており、それも浮気や不倫に走ってしまう原因になっているかもしれませんね?

友人・知人に妻の様子を聞く

妻と共通の友人や知人がいる場合は、友人たちに接触して妻の最近の様子を聞いてみましょう。

妻が知人がわかるほど、怪しい行動をしていたなどがわかるかもしれません。

その際、友人は妻と口裏合わせをしている可能性があり、夫が来たことを伝えてしまう可能性があります。

そのため、友人や知人に自分が妻の浮気を疑っていることは、けっして悟られないようにしましょう。

興信所や探偵に依頼する

決定的な証拠が見つからない場合は、興信所や探偵に依頼して妻の素行調査をすること方法もあります。

日時や場所、人物などがはっきりわかる写真が撮れれば、浮気が決定的になり裁判などで重要な証拠として使えます。

ただし、興信所や探偵は費用がかかってしまうのが、デメリットです。

浮気の証拠を集める

妻に浮気の責任を追及するためには、しっかりと浮気の証拠を集めましょう。

証拠がなければ、妻は言い逃れをして逃げる可能性があります。

浮気の証拠は、離婚時の慰謝料などにも影響するため、夫の不利益を避けるためにもとても重要です。

本人に直接問いただす

妻の浮気の証拠が見つかったら、本人に浮気の事実を問いただしましょう。

ここで注意したのは、あくまでも浮気の証拠が出たあとに、本人に聞くことです。

なぜなら、証拠ありきの最終段階でないと、妻が言い逃れをする可能性があるから。

夫に浮気がバレた瞬間、おそらく妻は浮気相手とのLINEを削除したり、隠蔽工作したりするでしょう。

また、妻の浮気は勘違いだったという可能性もあるため、必ず証拠を集めたタイミングで妻に聞くことを忘れないでください。

夫の対処法は「離婚回避」「離婚せず慰謝料請求」「離婚」

対処法①浮気を許し離婚を回避する

浮気を許して離婚はしない選択をする場合は、以下の理由が考えられます。

  • 一回だけの浮気なので許す
  • 世間体が気になる
  • 子どもを片親にはしたくない
  • 妻にまだ愛情がある

浮気相手との関係を解消させて、浮気の再発防止を考える必要があります。

対処法②妻と浮気相手に慰謝料請求する

浮気は「不貞行為」に当たるため、夫は妻と浮気相手に慰謝料請求が可能です。

しかし、浮気相手と肉体関係がない場合は、「不貞行為」とは認められず慰謝料請求は難しいと考えられます。

そのため、証拠集めはとても重要で、「不貞行為」があってもそれを証明できる証拠がないと、裁判で認めてもらえません。

夫は妻との離婚を選ばず、浮気相手のみに慰謝料請求をすることも多いです。

慰謝料請求には、原則3年という期限があるため、弁護などに相談してみましょう。

慰謝料の請求方法

妻への慰謝料請求は、養育費・親権・財産分与などの他の離婚条件と一緒に話し合います。

そして、浮気相手への慰謝料請求は、内容証明を送り示談交渉で解決します。

しかし、相手が示談に応じなければ、裁判を起こして請求します。

どちらも話し合いで解決した場合は、必ず離婚協議書や示談書などの書面を残しておきましょう。

対処法③修復をあきらめて離婚する

妻の浮気で夫婦関係の修復が難しい場合は、離婚を検討することになります。

妻の不倫は民法770条1項に定められている「法定離婚事由」にあたります。

妻の浮気が裁判で「不貞行為」と認められれば、いくら妻が拒否しても、離婚は成立するのです。

たとえ、離婚原因が嫁であっても、離婚条件を満たすためには、夫が嫁にお金を渡すことになるのです。

離婚になると、慰謝料や養育費、財産分与など離婚条件を決める必要があります。

現実的に、離婚は金銭的にも親権でも、女性が有利になる傾向があります。

そのため、夫は離婚のメリット・デメリットをよく考えて、損をしないために予備知識や事前準備をすることがとても大切です。

浮気した妻は有責配偶者(婚姻関係の破綻原因を作った配偶者)となり、夫の承諾なしでは離婚ができない

妻の浮気で離婚を考えた夫が考えるべき法的手続き

離婚を決めた場合は、財産分与や養育費など法的手続きを考えなければなりません。

妻の不倫が離婚原因である場合は、夫は不利にならないように物事を進めることが大切です。

法律が難しくてよくわかない場合は、弁護士の法律相談に行ったり、調停を申し込んで話し合う機会を作りましょう。

ワダミ
ワダミ

離婚を決めたら「協議離婚」や「円満調停」で話し合いましょう

夫が考えるべき法的手続き

  • 別居中の婚姻費用
  • 妻や浮気相手への慰謝料請求
  • 親権
  • 養育費

浮気妻との別居では婚姻費用(生活費)は全額免除か一部支払い

妻の浮気が発覚したら、別居になることも十分考えられますよね?

民法には「生活保持義務」という考え方があり、相手も自分と同じ水準の生活ができるようにする義務があります。

民法760条では、「夫婦が婚姻から生ずる費用(婚姻費用)を平等に分担すべきものとする」と婚姻費用分担義務が定められています。

「参考:WIKIBOOKS民法第760条

基本的に、婚姻費用というのは、(子どもの)養育費+母親の生活費になります。

婚姻費用は、妻だけでなく子どもの生活費(養育費)でもあり、収入が高いほうが負担することになっています。

別居になる夫婦の財布が別々になり、収入が少ないであろう妻が、夫に生活費を請求する必要が出てきます。

多くの裁判例では、不貞行為をした妻が婚姻費用を請求するのはおかしいと考えられています

そして、妻は浮気をして家庭を顧みなかった立場であるため、婚姻費用分担請求をするのは、「権利濫用」(民法1条3項)であると判断されます。

浮気をした妻の婚姻費用は、全額支払い免除かまたは一部の支払いになることが多いです。

妻が浮気をして実家に帰ったり、勝手に家を出て行った場合でも、婚姻費用は認められないか減額されることがあります。

しかし、妻の浮気の原因が夫にもある場合は、一部を負担しなければなりません。

この場合でも、子供の養育費だけは基本的に拒否できません

主な婚姻費用には、家賃や食費などの費用、医療費、教育費などがあり、子どもの習い事の費用は含まれません。

妻や浮気相手への慰謝料請求は可能

妻が浮気や不倫をした場合は、民法第709条の「民法上の不法行為」に該当します。

妻に対しうて慰謝料(不倫慰謝料・不貞慰謝料)を請求することができます。

離婚を申し出る際は、妻が慰謝料を受け取ると思い込んでいる人がいます。

しかし、慰謝料は精神的苦痛を与えられたための損害賠償です。

妻が浮気をした離婚では、妻が慰謝料を払わなければなりません。

また、妻と同時に浮気相手への慰謝料請求も可能です。

慰謝料請求するためには、浮気の証拠をしっかり集めることが重要です。

ワダミ
ワダミ

具体的な慰謝料の額は、婚姻期間や子供の有無、浮気の頻度などさまざまな事情から判断されます。

浮気や不倫での慰謝料の相場

浮気や不倫の慰謝料の相場は、数十万円~500万円ですが、夫の精神的苦痛によって幅があります。

しかし、精神的苦痛は、当事者でないとわかりづらいため、裁判などでは客観的な要素が重視されます。

離婚せずに、不倫相手に請求できる慰謝料の相場は、100万円〜300万円です。

しかし、これはそれぞれのケースがあるため、金額に幅があります。

妻の浮気では、不倫相手に対する慰謝料請求が圧倒的に多く、妻に対する慰謝料請求は裁判までにはならず合意するパターンが多いです。

次に、「慰謝料増額が考えられるケース」と「慰謝料が減額されやすいケース」をまとめました。

慰謝料増額が考えられるケース

  • 婚姻期間が長い夫婦
  • 浮気の期間が長く、回数が多い
  • 離婚の原因があきらかに妻の浮気である
  • 未成年の子どもがいる
  • 妻に反省の色が見えない
  • 妻が浮気相手の子どもを妊娠した
  • 夫が精神的なダメージを受けて、うつ病やPTSDを発症した

特に、浮気をされた側がうつ病やPTSDを発症し、なかなか改善しない場合は働けなくなる可能性があります。

そうなると、収入が減り「逸失利益」が認められて、損害賠償額が高くなることがあります。

慰謝料が減額されやすいケース

  • 妻の浮気が夫にも原因がある場合
  • すでに夫婦関係が破綻していた
  • 夫も浮気をしていた
  • 妻は相手から執拗に誘われた
  • 妻の浮気相手が職場の上司などで力関係で断りづらかった
  • 妻が浮気相手に自分は独身だと偽っていた

一番最後の、妻が浮気相手に自分は独身だと偽っていた場合は、浮気相手への慰謝料請求は認められないことがあります。

夫が「親権」を取るには妻が子を養育できない証拠が必要

親権は妻が浮気をした事実よりも、「夫婦どちらが親権者になるのが子どもにとって利益になるのか」で判断されます。

勘違いされてやすいのが、妻の浮気が原因の離婚でも、子どもの親権が必ず夫になるとは限らないということ。

一般的に、子どもの年齢が低い場合は、子どもと関わる時間が多い母親が有利になることが多いです。

しかし、どうしても親権をとりたい場合は、妻が子育てに手を抜いている、子育てができない証拠を集める必要があります。

例えば、子どもに食事を与えずに浮気相手に会いに行っていたなど、日時と内容をメモに残しておくこととよいでしょう。

そして、親権が取れなかった場合は、面会交流養育費についてしっかり決めておきましょう。

面会交流をあいまいにして離婚すると、子どもに会えなくなる可能性があります。

夫が親権をとれなかった場合は養育費の支払いが必要

夫が親権が持てなかった場合、親権を持つ妻に養育費を支払う必要があります。

妻の浮気が原因で離婚になったのに、なぜ妻にお金を支払わなければいけないのか?と思ってしまう人もいるでしょう。

しかし、養育費は子どものためのお金であり、妻に支払うお金ではなく、離婚原因と直接関係なく支払う義務があります。

基本的に養育費は、子どもが20歳になる月まで支払うものですが、何歳まで支払いが必要になるかを決めておきましょう。

養育費支払い期間の例外

子どもが大学進学しない場合は、高校卒業した時点で経済的に自立するため、養育費の支払いが終わることがあります。
また、子どもが大学院に進む場合は、大学院卒業まで養育費を支払う場合があります。

一方、夫が親権を取った場合は、妻に対して養育費の請求ができます。

しかし、現実的に妻に経済力がない場合、養育費の請求が難しいでしょう。

〈参考〉裁判所の養育費算定表

裁判所の公式ホームページには、下記の「養育費算定表」が掲載されています。

「参考:裁判所・平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について

このページには、次のようにさまざまなパターンの算定表が掲載されています。

養育費算定表

「画像引用:裁判所( 公表資料平成30年度司法研究(養育費,婚姻費用の算定に関する実証的研究)の報告について)」

一番上の「養育費・子1人表(子0~14歳)」を使って、養育費を調べてみました。

この表では母親が養育する場合の養育費がわかります。

条件例)

  • 会社員の父親(義務者)が税込年収が800万円
  • パートの母親(権利者)の年収が150万円
  • 子どもが(子0~14歳

養育費の早見表

この表の赤枠の交差するところを見ると、養育費は「8~10万円の幅」だとわかります。

上の算定表が該当しないケース

  • 子どもが4人以上の夫婦
  • 夫婦がそれぞれ子どもを引き取る場合

「参考:離婚弁護士マップ(養育費計算ツール2021年版|【新】養育費算定表と算定方式も解説!)」

まとめ

本記事では、妻に浮気をされた夫が、離婚で後悔しないために考えるべきことを紹介しました。

妻の浮気を知っても、焦って離婚を決めず、すぐに証拠集めと事実確認をすることが大切です。

浮気をされた夫は、浮気妻や浮気相手へ慰謝料請求ができます。

そして、夫は「離婚回避」「離婚せず慰謝料請求」「離婚」いずれかの決断をしなければなりません。

別居になれば婚姻費用(生活費)の支払いが必要です。

また、離婚では、親権、養育費、財産分与など、決めなければならないことがたくさんあります。

妻の浮気が原因なのに、なぜ自分が妻にお金を払わなきゃならないのか?と疑問に思うかもしれません。

離婚に関する取り決めは、離婚条件として民法で決められているため無視はできません。

わからないことは弁護士や専門機関に相談し、可能な限り夫が不利益にならないようにしましょう。

そして、離婚を決断する前に、よく考えて後悔がないようにしましょう。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました